ADHDと元JWの思い出し手帳

未診断ADHD。元JW(エホバの証人)。四人の母親。

ADHDと元JW

エホバの証人とか、ものみの塔という言葉を聞いたことがある人、案外多いのではないでしょうか。

家に夫婦や子連れの女性などが、キレイめな服を着て、ピンポーンと来たり、

街頭に立って、ニコニコしながらものみの塔と書かれた冊子を手にしているスーツを着ている男性や女性がいたりしませんか?

あとは輸血を拒否する宗教団体、というと割とピンとくる方がいるでしょうか?





私の母が熱心な信者で、私は産まれてからずっと集まりに連れて行かれていたり、
母や他のお姉さん的存在の方々と家を回ったりしていました。

週に3度ほど仲間たちと集まって講演を聴いたり、人に宣べ伝えるのがエホバの証人の責務でした。

当然のことながら、仲間といるときだけではなく、

プライベートもすべて、エホバの証人として生活をしていきます。



母は一生懸命、私を聖書の教えに沿って育てました。
エホバという神への愛がすべての指針です。
だから神が人を使って書いた聖書に書かれていることがすべて原則になります。


聖書に書かれていることは、簡単なものでいうと、
嘘をつかないとか、大酒飲みは駄目とか、自分にして欲しいことは進んで人にもしなさいとか、普通にいい事だったりするので、
今でも聖書を学んだ事自体は特に後悔したりはありません。





ただし、

タイトルにあるとおり、私にとってADHDの起因となるようなしつけ、推奨される行動指針が積み重なり、
当時の仲間から離れて15年近くなる今でも

「宗教の教えのもとにいない人生であったら、もっと自分らしく楽しく生きられたのかな」と

なんとなく悔しくなることもあります。


週に3度は1〜2時間黙って話を聞き、
聖書を目で追い、メモを取り、
眠くてもつねられたりして起こされ、
あまりにも出来ていないと家でベルトや孫の手でお尻を引っ叩かれました。

それが小さい頃からずっとです。


子供なりにくしゃみも最小限にしたりと気をつけて、今でも変に小さいくしゃみしか出来ず、
初めて聞く人にはわざと可愛こぶってしていると思われてしまうこともあります。





集まりでは何度も何度もこの世の誘惑に負けないよう言われます。若い人は特にです。

小、中学校は義務なので通うことになりますが、高等教育は基本勧められていません。
できる限りこの世の中の影響を受けないようにするためです。


思春期の異性への関心や、流行を追うことは危険極まりないこととして、
何度も何度も避けるように話があり、
最大の関心事は神への献身であると教えられます。


年齢的に成熟して、時々仲間同士で結婚される方もいますが、独身を貫く方も高く評価されます。
子供を産むことはあまり聞きません。
神への献身を表す活動がしにくくなるからです。


すでにエホバの証人から離れて15年近く経って、振り返るともう本当に閉鎖的…

宗教だからそんなものでしょうけどね。



とにかく〇〇は駄目、これは聖書の教えに沿っていないから危険、あれも神に敵対的だから避けて…とたくさんのダメに囲まれ、


逆に伝道活動は今月何時間やったか報告、
集まりで行われる伝道活動のリハーサルのようなものを台本づくりから、
家では毎日聖書を読む、
毎月2回発行されるものみの塔や目ざめよという冊子やたくさんの書籍を読むなど

やらなければならないことはたくさんありました。お陰で本を読む力、話を聞く力、話す力はつきましたが。

つづく